かんだ発電所の歩み

2017

  • 9月関西電力として、苅田町におけるバイオマス事業を推進する新会社の設立を決定
  • 11月バイオパワー苅田合同会社を設立
    (関西電力株式会社100%出資)

2018

  • 4月苅田町と立地協定書を締結

2019

  • 6月建設着工

2020

  • 8月ボイラー立柱

2021

  • 7月ボイラへの火入れ
  • 10月送電開始

2022

  • 2月営業運転開始

Qバイオマス発電に
取り組むことになったきっかけは?

A燃料確保が課題のバイオマス。
海外からの輸入で活路を開きます。

関西電力グループは2050年までに事業活動に伴うCO2排出ゼロをめざし、太陽光、風力、バイオマスなど再生可能エネルギーの導入拡大を進めています。
このうちバイオマスは、動植物由来の再利用可能な有機性資源(化石燃料を除く)の総称で、木材、生ごみ、糞尿など、さまざまな種類があります。これらを燃料に利用するバイオマス発電は、太陽光や風力のように天候に左右されないため、電力需要の屋台骨を支えるベースロード電源の役割が期待される一方、燃料の安定確保が難しいという課題もあります。
そこで関西電力グループは、海外では豊富に流通している木質バイオマス燃料を輸入して発電する計画を立て、新しいバイオマス発電所を福岡県京都郡苅田町に建設することにしました。

バイオマス燃料輸送船 ボイラー

Qどうして苅田町が選ばれた?

A産業インフラの充実と
地域の温かいサポートが決め手です。

バイオマス発電所の建設地には、いくつかの条件があります。燃料を輸入するための外航船が入港できる港湾設備があること、十分な工業用水が得られること、発電した電気を送るための送電網が整っていること、などが必要です。
こうした条件に基づき、全国の工業団地で地点選定を行った結果、国際貿易港を擁し、さまざまな産業インフラも整った苅田町に白羽の矢を立てました。立地を打診したところ、自治体や商工会議所から非常に温かいサポートが得られたため、これが最終的な決め手となり、立地が決定しました。
2017年に関西電力100%出資の新会社・バイオパワー苅田合同会社を設立し、発電所建設工事、試運転を経て、2022年2月に運転開始。何よりも安全最優先での運転に努め、ここを拠点に、再生可能エネルギー事業の発展をめざしています。

苅田町 作業風景

Q苅田町ってどんなところ?

A陸・海・空のポテンシャルを活かし、
九州北部の産業を支えています。

苅田町は福岡県の北東部、周防灘に面した人口約37,000人の町です。隣接する北九州市とともに古くから「産業のまち」として発展し、臨海部には自動車産業をはじめ、セメント、電力など、日本を代表するメーカーの工場が数多く立地しています。
苅田町の発展の原動力は交通ポテンシャルの高さです。昭和初期、石炭の積出港として建設された苅田港は、現在も国際貿易港として工業品輸出の重要拠点となっています。また2006年には、苅田港沖合に24時間発着可能な北九州空港が開港し、これに合わせて東九州自動車道の苅田北九州空港インターチェンジも開通。海路に加え、空路・陸路の高速輸送インフラも整い、産業振興を後押ししています。
一方、町内西部にはカルスト台地の平尾台や広谷湿原など貴重な自然が残っているほか、古墳や山城などの遺跡も点在しています。

苅田町の夜景 苅田町の自然

カーボンニュートラルの取り組みへの支援に
積極的な苅田町

苅田町では、国が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に寄与し、低炭素で持続可能な産業の促進を図ることを目的として、カーボンニュートラルに資する設備投資等を促進するための条例を制定し、町内で事業を行う企業に対して支援を行っています。

苅田町の夕暮れ